人工内耳(じんこうないじ)とは・・・
 電子機器で手術によって頭蓋骨(ずがいこつ)側面に埋め込むものです

人工内耳の場合、マイクで拾った音は小型携帯コンピューター(名前:スピーチプロセッサー)で処理され電波の信号として手術で埋め込まれた人工内耳に送られます。これを受け取った人工内耳は内耳の中で聴神経に直接電気信号に送ります。この信号は健聴者(聞こえる人)と同様で、音や言葉の信号を脳に伝える。
 すでに、2・3000人の人達が人工内耳を使用しており、有効性・安全性が実証されています。
 今まで耳の奥の障害(内耳)に対しての有効な治療法はありませんでした。しかし近年『人工内耳』という機械を耳の中に埋め込む手術によって『音を取り戻す』ことが出来るようになりました。しかし、手術をすれば必ず聞こえるようになるというわけではなく、またこの手術自体、人権問題に関わると反対する意見もあり、人工内耳のまだまだ課題が多く残されています。

全国統一の基準に基づいて、以下の条件にあてはまる人を対象

1.両耳とも平均聴力90dBを超える高度難聴者。
2.補聴器の効果が乏しく言葉の聞き取りのテストでの成績が低いこと。
3.聴神経や脳の聴覚機能が残っていること。
4.難聴以外に中耳・内耳に問題がないこと。
5.子供の頃には聴力があり、すでに言語を習得してからの難聴であること。
6.精神障害・全身の病気で重大な問題がないこと。
7.本人の意欲と家族の理解があり、リハビリ−に協力を得られること。

以上を原則としているらしい。また個々の患者の病態などに応じて、病院の先生方と相談しながら決定する。

手術とリハビリ・・・

手術は全身麻酔で約3時間程度の手術で体への負担も大きくはありません。
入院期間は約2週間から1ヶ月くらいです。これに比べて、退院後のリハビリは長期に渡ります 。
手術後、1ヶ月ごろに初めて人工内耳のスイッチを入れて、患者さんの聴覚機能を計測しながら最適な電流の設定を行います。これを『マッピング』と呼びます。
この設定は一人一人の聴神経の障害レベルに応じて、音質のレベルも異なります。
このため、マッピング直後から言葉を聴取(ちょうしゅ)できる場合もあれば、わずかな成果をあげるのに1年以上を要する場合もあります。言葉の聴取力も患者さんによって、大きなばらつきがあります。根気良く前向きにリハビリに取り組む本人の姿勢(しせい)家族の励(はげ)ましや言語訓練への参加が必要。

手術の費用の公費補助

人工内耳の手術は総額、約400万円。
しかし平成6年より健康保険適用になったほか、高額療養費制度・心身障害者医療費制度によって、実際の自己負担はわずかに押さえられています。
*手元にある資料を参考
健康保険
社会保険本人2割負担。(H14.2.1現在)国民健康保健3割。
心身障害者医療費助成
各自治体が独自に身体障害者1〜2級の自己負担を助成
高額療養費制度
自己負担額のうち月額63.000円を越える分について返還